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【多摩地域の小規模建設業者必見】CCUS(建設キャリアアップシステム)は必要?導入すべきかを本音で語る!
府中市・調布市など多摩地域で建設業を営む中小・個人事業主の皆さま。最近よく耳にする「CCUS(建設キャリアアップシステム)」、正直どう思われますか?
- 「登録しろって言われたけど、そんな余裕ないよ」
- 「人件費もギリギリなのに、システム導入なんて現実的じゃない」
- 「賃金アップが前提って、ウチそんなに払えないぞ…」
――そんな声、実際にたくさん聞こえてきます。
本記事では、多摩地域で小規模な建設業を営む方向けに、CCUS の現実的な必要性と導入すべきかどうかの判断ポイントを、本音でわかりやすく解説します。
◆ CCUS(建設キャリアアップシステム)って何?
まずは基本の確認から。
CCUS(Construction Career Up System)とは、建設現場で働く技能者の資格や就業履歴などを登録し、データベースで管理する国土交通省主導のシステムです。
IC カードを使って現場に入退場し、どんな工事をどれだけ経験したかが自動的に記録されていきます。これにより、技能や経験が「見える化」され、以下のようなメリットが期待されています。
- 経験に応じた賃金アップ
- キャリアパスの明確化
- 会社をまたいでも通用する技能の証明
つまり、職人の地位向上と人材の確保が狙いというわけです。
◆ 小規模事業者にとってのリアルな懸念
ここからが本題です。多摩地域で 5 人前後の職人さんとともに現場を回しているような会社や個人事業主にとって、CCUS は果たして必要なのか?
まず、多くの小規模業者が感じている 3 つの大きな壁があります。
① 登録・導入のコストが痛い!
- 技能者一人につき、登録料がかかる(1 人あたり数千円〜)
- 会社自体の登録も必要(数万円程度)
- 現場での IC カード読取機やネット環境など、設備投資も必要
つまり、導入にカネがかかる!
ギリギリの資金繰りで現場を回している事業者にとっては、負担が大きいのが現実です。
② 管理が面倒くさい!
- 毎回現場でカードを通す必要がある
- 登録内容の更新や管理も手間がかかる
「現場で汗をかくのが仕事なのに、パソコン仕事なんてやってられない!」というのも、現場の声です。
③ 賃金アップが前提?それムリ!
CCUS は「技能や経験に応じた賃金アップ」が狙いですが、実際には元請けからの単価が上がっていないのが現実。
賃金だけ上げろと言われても、
- 「それで利益出るの?」
- 「自分の取り分なくなるじゃん」
――というのが率直なところでしょう。
◆ それでも CCUS が必要になる理由【見逃せない】
では、そんな大変な思いをしてまで、なぜ小規模事業者にも CCUS が必要になるのか?
理由は大きく 3 つあります。
① 公共工事や大手民間現場で“義務化”が進行中
国や自治体は、公共工事において CCUS の活用を義務化する方向に進んでいます。
府中市や調布市でも、元請がゼネコンや大手建設会社という現場では、「CCUS 未登録者は入場できません」というケースが今後ますます増えるでしょう。
つまり、CCUS 未登録=仕事が減るリスクが高まっているのです。
② 元請・協力会からの「圧力」が来る
元請会社の安全書類などに、「CCUS 登録番号の提出」が求められるようになってきました。
- 「登録してないと今後仕事を回せない」
- 「登録してくれないと元請として困る」
といった、いわば“業界の空気”ができつつあります。現場から排除されないためには、流れに乗っておく必要があるのです。
③ 経営事項審査や補助金申請にも影響が…
CCUS 登録情報は、今後、建設業許可の経営事項審査(経審)や、補助金申請の際の加点対象になっていく動きがあります。
将来的に融資や助成金を検討している場合、CCUS 未導入はデメリットにもなり得るのです。
◆ 小規模業者が今とるべき現実的な選択肢
ここまで読むと、「結局やるしかないのか…」とガッカリするかもしれません。
でも、ポイントは“今やるべきことを見極める”ことです。段階的に対応することで、負担を抑えることができます。
【ステップ 1】まずは情報収集
- CCUS 公式サイトを見る
- 地元の建設業団体、商工会に相談する
- 無料セミナーに参加してみる
「知っている」だけでも、周囲の変化に早く気づけます。
【ステップ 2】元請や取引先に確認
- 「CCUS 登録していないと問題になるか?」
- 「将来的に登録が必要か?」
「当面は必要ない」と言われるなら、急ぐ必要はありません。
【ステップ 3】費用対効果を見て判断
- 年間の工事件数
- CCUS 対応現場の割合
- 技能者の定着や育成意欲
費用より効果が見込める場合は、導入を検討しましょう。
【ステップ 4】行政書士など専門家に相談
- 手続きが面倒な場合は、登録代行を頼むのも一案です。
多摩地域の行政書士が、地元に即した対応をしてくれることもあります。
◆ 結論:CCUS は「必要ない」ではなく「必要になる」に変わる
CCUS は確かに、今の段階では小規模事業者にとって面倒で、負担が大きい仕組みかもしれません。
しかし、業界全体の流れとしては明らかに「CCUS ありき」になりつつあります。
府中や調布といった多摩地域でも、近い将来、
- 「登録してないと現場に入れない」
- 「CCUS 対応していないと取引終了」
という時代がやってくるでしょう。
つまり、「CCUS は必要ない」ではなく、「まだ必要ないかもしれないが、いずれ必要になる」のです。
◆ 最後に:多摩地域の建設業者さんへ
CCUS は「導入すべきかどうか?」という白黒ではなく、「いつ導入すべきか?」というタイミングの問題です。
小規模でも、「取引先の要請」「公共工事参入」「職人の育成」といった観点で未来への布石として検討する価値は十分にあります。
「まだ大丈夫」ではなく、
「そろそろ準備しようかな」
そんな気持ちで、まずは一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?