【建設業者向け】経営事項審査(経審)とは?メリット・デメリット・初回入札の壁まで徹底解説!

    ▼この記事はこんな方におすすめ!

    • 「公共工事を受注したいけど、何から始めればいいのか分からない」
    • 「経営事項審査(経審)って、うちも受けた方がいいの?」
    • 「経審を受けたけど、入札に参加できない理由が分からない」

    こんにちは、建設業専門の行政書士の若山です。

    この記事では、建設業者の皆さまが必ず耳にする「経営事項審査(通称:経審)」について、メリット・デメリットから、初めての公共工事入札の難しさまで、丁寧に解説していきます。

    そもそも経営事項審査(経審)とは?

    経営事項審査とは、公共工事を請け負うために必要な“経営力や技術力”の評価制度です。

    建設業許可を持っているだけでは、国や自治体の公共工事を受注できません。

    経審を受けて、数値(P点)で客観的に評価されることが必須条件となっています。

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    経審を受ける 5 つのメリット

    ① 公共工事の入札に参加できる

    これが最大の理由です。

    経審を受けて「総合評定値(P点)」を取得することで、初めて入札資格が得られます。

    「将来は公共工事を取りたい」と考える企業にとっては、避けて通れないステップです。

    ② 信頼性・信用力の向上

    経審を受けている企業は、財務状況や社会保険加入状況も含めて“見える化”されており、元請企業や金融機関からの信用評価にもつながります。

    さらに、経審結果は国のデータベース(NETISなど)で誰でも閲覧可能です。

    「しっかりした会社だな」という印象を持たれる材料になります。

    ③ 経営状況の把握と改善ができる

    経審の申請準備をする過程で、

    • 財務体質(資本・利益率)
    • 技術職員の配置
    • 社会保険の加入状況

    などを見直す機会になります。

    「点数が足りない=改善の余地あり」という視点で、中長期的な経営戦略にも役立ちます。

    ④ 点数アップが具体的に狙える

    経審の仕組みは一見複雑ですが、“加点項目”を戦略的に強化することで点数アップが可能です。

    たとえば…

    • 技術職員の資格取得
    • 社会貢献活動への参加
    • 経常利益の確保

    など、コントロール可能な評価項目が多くあります。

    ⑤ 新規取引先の開拓にも

    経審結果をホームページや営業資料に掲載すれば、新しい取引先へのアピール材料にもなります。

    とくに、公共工事を中心とした元請企業との取引拡大を目指すなら、経審は強力な営業ツールになります。

    経審のデメリット・注意点

    ● 書類作成が煩雑で専門性が高い

    経審には、建設業許可や決算報告書、工事経歴書、技術者一覧など、専門的で大量の書類が必要になります。

    書類不備やミスがあると審査が通らず、入札に間に合わないリスクも。

    専門家のサポートを受けることを強くおすすめします。

    ● 点数の仕組みが複雑

    点数(P点)は「売上高が大きい会社=高得点」という単純なものではありません。

    むしろ、黒字経営・健全な財務体質・技術職員の確保・社会保険の整備などが重視されるため、中小企業でも工夫次第で高得点を狙える反面、「よくわからずに申請して損をする」ケースも多く見られます。

    ● 維持コストがかかる

    経審の審査手数料(都道府県に支払う)、決算変更届、管理システムの維持など、ある程度のコストや労力が継続的に必要です。

    実は難しい?初めての公共工事入札の壁

    「経審を取ったのに、公共工事を取れない…」

    これは、よくあるご相談です。実は、経審を受けて終わりではなく、そこからが本番。

    実績がないと入札に通りづらい

    公共工事の入札では、「過去の同種工事の実績」が重視されます。

    つまり、最初の1件目が最もハードルが高いのです。

    そこで多くの企業は、まずは下請けやJV(共同企業体)で実績を積んでから、元請入札へ進みます。

    地域・業種で点数の基準が違う

    たとえば東京都では、同じ土木工事でもP点が800点以上ないと入札できない案件もあれば、地方では600点台でもOKな場合もあります。

    自社の得点でどのエリア・工種にチャンスがあるのかを事前に調べておくことが重要です。

    入札参加資格申請のタイミングがシビア

    実際に入札するには、各自治体ごとに「入札参加資格申請(指名願い)」が必要です。

    この申請期間は、年に1回や数年に1回しかない自治体もあるため、経審の取得スケジュールと合わせて注意が必要です。

    【まとめ】経審は“使いこなせば”強力な武器になる!

    経審はたしかに準備が大変で、初めての方にはハードルが高い制度です。

    しかし、経審をうまく活用すれば、中小建設業でも公共工事を受注するチャンスが確実に広がります。

    • これから公共工事にチャレンジしたい
    • 経審の点数を上げたい
    • 入札の最初の一歩を踏み出したい

    そんな建設業者様は、ぜひお気軽にご相談ください。

    当事務所では、

    • 経審の申請代行
    • 点数アップの戦略設計
    • 入札参加資格のスケジューリング

    まで、ワンストップでサポートしています。