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経営事項審査で重要加点となる法定外労災とは
建設業における経営事項審査(以下、経審)は、公共工事を受注するために重要な評価制度です。その中で、法定外労災保険の加入は、重要な加点項目の一つとなっています。本記事では、法定外労災の概要、法定労災との違い、経審での評価ポイントについてわかりやすく解説します。
1. 法定外労災とは?
法定外労災とは、労働者災害補償保険法(労災法)に基づく法定労災(いわゆる公的な労災保険)の補償範囲を超えた部分をカバーする保険です。事業者が独自に加入し、従業員に対して手厚い保障を提供する目的で利用されます。一般的に、民間保険会社が提供する保険商品が多く使われます。
2. 法定労災との違い
法定外労災と法定労災は、以下の点で異なります。
項目 | 法定労災(公的労災) | 法定外労災(民間保険) |
---|---|---|
基準法 | 労働者労害補償保険法 | 労災法以外(民間契約や事業主の裁量に基づく) |
保険料負担 | 全額事業主負担 | 事業主が保険料を支払い(従業員への負担は通常なし) |
保証範囲 | 労災法で規定された最低限の補償 | 法定労災の上乗せ補償(例:治療費全額負担、給与補償の拡充) |
加入の義務性 | 全事業所が義務的に加入 | 任意加入 |
利用の場面 | 業務中の事故や災害 | 法定労災で不足する補償が必要な場合 |
3. 法定外労災のメリット
法定外労災に加入することで、以下のようなメリットがあります。
1. 従業員の安心感向上
• 手厚い保障により、労働環境の安全性に対する信頼感が高まります。
2. 人材確保の強化
• 福利厚生が充実している企業としてアピールでき、優秀な人材を確保しやすくなります。
3. 企業イメージの向上
• 社会的責任を果たしている企業として、取引先や顧客からの評価が向上します。
4. リスクマネジメントの強化
• 万が一の事故時に事業継続が困難になるリスクを軽減できます。
4. 経営事項審査における法定外労災の加点
経審においては、労働福祉の充実度が評価される項目があります。その中で、法定外労災への加入は重要な加点ポイントです。具体的には以下のように評価されます。
1. 加点対象としての意義
• 法定外労災は、企業が労働者の安全と健康を守るための取り組みを表す指標と見なされます。
2. 評価ポイントの仕組み
• 法定外労災の補償内容(例:死亡補償、休業補償、後遺障害補償など)が充実しているほど加点されやすい。
• 保険料の負担割合や加入期間なども審査対象となる場合があります。
3. 経審スコアへの影響
• 特に W 点の一部として計上され、総合的な評価を押し上げる要因になります。
5. 法定外労災の加入方法
法定外労災に加入するには、以下の手順を踏むことが一般的です。
1. 必要な補償内容の検討
• 事業規模や従業員のニーズに応じて、必要な補償内容を検討します。
2. 保険商品の選定
• 民間保険会社が提供する法定外労災の商品を比較し、最適なプランを選びます。
3. 保険契約の締結
• 契約内容を確認し、事業主としての負担額や補償範囲を明確にします。
4. 従業員への周知
• 加入内容を従業員に説明し、理解を促します。
6. 実際の活用例
法定外労災の活用例をいくつか紹介します。
• 中小建設業者
• 法定労災だけでは補償が不十分な場合に、追加の休業補償や死亡補償を提供。
• 大手ゼネコン
• 企業イメージ向上を目的に、全面的な労災補償パッケージを導入。
• 公共工事入札参加企業
• 経審スコアの向上を狙い、法定外労災を充実させる。
7. 法定外労災加入の注意点
法定外労災の導入には以下の注意点があります。
1. コスト負担
• 保険料が事業主の負担となるため、予算計画が重要です。
2. 補償内容の見直し
• 加入後も定期的に補償内容を見直し、従業員のニーズに合った内容を維持する必要があります。
3. 法律との整合性
• 法定労災との補償範囲の重複や不足がないように確認します。
まとめ
法定外労災は、従業員の安全と安心を守るだけでなく、経営事項審査における加点要素としても大きな役割を果たします。法定労災との違いを理解し、自社に適した補償内容を検討することが重要です。
特に公共工事を目指す建設業者にとっては、法定外労災の加入が競争力の向上につながるため、積極的な導入を検討してみてはいかがでしょうか。