【保存版】東京都で建設業許可を取った会社が支店を作るときの完全ガイド

    〜多摩地域(調布・府中・稲城)の建設業者が必ず知っておくべき「営業所」「経管」「大臣許可」の話〜

    建設業許可を取ったあとに出てくる悩みの一つが、
    「支店(営業所)を増やしたいんだけど、許可って必要なの?」
    という問題です。

    特に調布・府中・稲城など、多摩地域で事業をやっていると、
    「都心にも営業所を置きたい」「神奈川にも進出したい」
    という場面がよく出てきます。

    しかしここ、建設業法のルールを理解していないと 許可違反 になりかねない、非常に重要なポイントです。

    この記事では、
    東京都で建設業許可を持つ会社が支店を作るときの“すべて” を、行政書士目線で分かりやすく、時に面白く、そして多摩地域の事業者向けに噛み砕いて解説します。

    ◆1 東京都で建設業許可を取った場合、同じ都内の支店は許可不要

    最初に押さえておきたいのはこれ。

    東京都知事許可を持っている会社が、東京都内に支店を作る場合、支店ごとに新しい許可を取る必要はありません。

    つまり――

    • 本店:調布市
    • 支店:府中市

    でも、

    • 本店:府中市
    • 支店:稲城市

    でも、
    1 つの東京都知事許可で OK。
    支店の数に制限もありません。

    これは建設業許可が「都道府県単位」で出されているため。

    ▼ ただし重要!「営業所としての要件」は必要

    許可は不要ですが、支店が建設業法上の「営業所」になる場合は次の要件が必要です。

    • 事務所としての実体(机・電話・人の常駐)
    • 営業行為を行う場合は「専任技術者」の配置

    ここが非常に重要。

    支店が単なる倉庫や荷物置き場なら営業所とはみなされません。

    多摩地域でも、
    「調布の倉庫を“支店”と誤解して専技を置かなかった→行政処分」
    という例は実務上よくあります。

    ◆2 支店に「経営業務の管理責任者(経管)」は置かなくてよい

    ここは勘違いされやすいですが、結論はシンプル。

    経管は本店に 1 人いれば十分。支店には不要。

    経管の役割は会社全体の経営管理を行うことで、
    “営業所ごとに置く人ではありません”。

    極端に言えば、
    調布の本店に経管がいれば、東京 23 区の支店だろうが八王子の支店だろうが関係ないということです。

    ◆3 支店に専任技術者がいるかどうかで判断が変わる

    支店(営業所)を作るとき、最も実務で問題になるのが、
    「支店で契約を行うかどうか」

    ここで必要書類も管理体制も変わります。

    ◆【パターン 1】支店で契約(見積り・工事請負)を行う場合

    → その支店には「専任技術者」が必須

    専任技術者が常勤できる環境(机・電話・勤務実態)が必要になります。

    府中市や調布市で多いのが、

    • 調布で本店
    • 三鷹で支店(契約行為あり)

    というパターン。これは支店も“営業所”になるため専技が必要。

    ◆【パターン 2】支店で契約をしない場合

    → 専任技術者は不要

    例えば、

    • 事務作業のみの拠点
    • 現場管理の拠点
    • 倉庫・道具置場
    • 工事中だけ設ける“現場事務所”

    これらは営業所にならず、専任技術者も不要です。

    多摩地域の事業者でも「府中の倉庫を支店扱いにしてしまい、東京都に説明を求められた」というケースはよくあります。

    ◆4 他県に支店を作る場合は“大臣許可”が必要

    ここからが本題の後半。

    これを知らないと許可違反に直結します。

    ◆重要ポイント

    他県に営業所を置くときは、知事許可のままではダメ。必ず「大臣許可」への切替が必要。

    例えば、

    • 本店:調布市(東京都知事許可)
    • 支店:川崎市(神奈川県)

    これは 完全にアウト。大臣許可が必要。

    ◆営業所かどうかの判断基準

    ここが誤解されやすいので超重要。

    ▶ 営業所として扱われるのは

    • 契約を締結する
    • 見積りを出す
    • 営業マンが常駐し営業する
    • 専任技術者を置く必要があるほどの拠点

    ▶ 営業所として扱われないのは

    • 倉庫
    • 道具置場
    • 現場事務所(工期中のみ)
    • 作業員の待機場所
    • 契約を行わない事務拠点

    例えば、

    • 調布 → 本店
    • 横浜 → 資材置き場

    これは 知事許可のままで OK。

    ◆5 多摩地域で実際に起きがちな NG ケース

    • NG①: 府中で本店、横浜に営業所を構える
      → 大臣許可なし → 許可違反
    • NG②: 他県の現場事務所を「支店」表記してしまう
      → 実態として営業行為をしていないのに誤解招き → 行政から指摘
    • NG③: 支店を作ったのに東京都へ変更届を出していない
      → これも許可違反(30 日以内の届出必須)

    多摩地域でも実際に行政指導が出ています。

    届け出忘れは本当に多いので注意が必要です。

    ◆6 東京都への変更届は“30 日以内”

    東京都内に支店を新設する場合は、必ず
    変更届(営業所新設)
    を提出しなければなりません。

    提出期限:
    事由発生後 30 日以内

    必要書類の例:

    • 変更届出書
    • 事務所の写真(外観・内観)
    • 賃貸借契約書の写し
    • 配置する専任技術者の資格証(必要な場合)
    • 支店の案内図

    多摩地域でも支店を作るときに提出漏れが非常に多く、
    「調布の支店を数ヶ月前に作っていたが届け忘れ」
    というケースは本当によくあります。

    ◆7 大臣許可への切替方法(多摩の業者向けまとめ)

    他県に営業所を置くと決めたら、次の流れになります。

    1. 大臣許可の新規申請(現在の知事許可とは別物)
    2. 許可が下りたら 知事許可を廃止
    3. 営業所の体制を整える(専任技術者など)

    審査期間は3ヶ月〜4 ヶ月程度が相場。

    特に調布・府中・稲城の業者は神奈川・埼玉の現場が多いので、
    大臣許可への切替依頼は非常に多いです。

    ◆8 まとめ(多摩地域の事業者向け結論)

    ◆東京都内の支店

    • 新しい許可は不要
    • ただし営業所としての要件は必要
    • 契約を行うなら専任技術者配置
    • 経管は本店だけで OK
    • 東京都へ変更届は必須(30 日以内)

    ◆他県の支店

    • 契約行為をする“営業所”なら 大臣許可が必要
    • 倉庫・現場事務所なら知事許可のままで OK
    • 大臣許可→知事許可廃止の流れ

    ◆この記事の最重要ポイント

    建設業許可は「どこで契約をするか」で必要な許可が変わる。

    調布でも府中でも稲城でも、
    支店を作る前に必ず「契約行為をするかどうか」を明確にしておくことが大切です。