【限定承認で不動産は競売じゃないと売れない?】調布・府中・稲城の相続でよくある誤解を専門家がわかりやすく解説!

    相続のご相談を受けていると、調布市・府中市・稲城市・狛江市など多摩地域の方から
    「限定承認をすると、不動産は競売でしか売れないって本当ですか?」
    という質問が必ずといっていいほど出てきます。

    ◆ 結論:競売“だけ”というのは誤り。任意売却もできます。

    限定承認=ミニ破産のような手続きなので厳格な換価が求められますが、
    「競売でないと売却できない」わけではありません。
    任意売却(相続人が普通に不動産を売る方法)も可能です。

    ただし、

    • 相続人全員の同意
    • 適正価格の証明
    • 債権者の利益を害さない手続き

    が必要。
    この 3 つを守らないと、あとで債権者から「安売りしただろ」とツッコミが入り、せっかくの限定承認がグラつく危険があります。

    ◆ なぜ「競売でなければならない」という噂が広まったのか?

    調布の不動産業者さんや、府中の司法書士さんから聞くことも多いのですが、
    限定承認は一般の相続と違い「清算型」なので、

    • 遺産をお金に換えて債権者に配当する
    • 相続財産は“みんなのもの”なので安く売ると不公平
    • 公正性を保つ必要がある

    といった理由から、昔の書籍や一部の情報で「競売なら間違いない」という説明がなされ、そのまま都市伝説として広まったのが実情です。
    しかし、これは実務からすると半分正しく、半分まちがい。

    ◆ 最高裁が明確に結論を出している

    実はこの問題、昭和 60 年 3 月 19 日の最高裁判決がはっきりと述べています。

    競売以外の方法によって売却されたとしても、
    適正な価額で売却され、債権者の利益を害しない限り問題はない。

    つまり、

    • 競売でなければ売れない ×
    • 適正価格が担保されれば任意売却 OK 〇

    ◆ 限定承認の不動産売却は、普通の売却とは違う

    多摩地域(特に調布・府中・稲城市)の方がここで気を付けるべきなのは、
    任意売却はできるといっても、一般の不動産売却とは全く違うという点です。

    具体的には次の手順を丁寧に行う必要があります。

    ◆ 手続き①:相続人全員の同意が必須

    限定承認は相続人全員の共同事業のようなものなので、不動産を売るときも「一人でも反対したら NG」。
    調布市在住の 3 兄弟で相続をしたケースでも、ひとりが「俺は売りたくない」と言っただけで話が止まった例があります。

    ◆ 手続き②:適正価格の証明

    ここがもっとも重要で、SEO 的にも皆さんが知りたいポイント。
    限定承認の最大の焦点は、「債権者から不当に安く売ったと疑われないか?」です。

    そのため、以下のような資料の準備が強く推奨されます:

    • 不動産鑑定士による評価
    • 複数の不動産会社の査定
    • 路線価の比較
    • 売却経緯の記録(どんな業者に依頼し、どう選んだか)
    • 入札方式に近い透明性を確保

    調布・府中・稲城は地価が安定しているエリアなので、業者間の査定差が小さく、適正価格の証明が比較的しやすいというメリットがあります。

    ◆ 手続き③:債権者への通知と配当計画

    限定承認は「遺産がどれだけあるか」「どの債権者にいくら返すか」を透明にしなければいけません。

    そのため、

    • 不動産を○○万円で売ります
    • このお金で債権者に××万円を配当します

    という計画を通知する必要があります。

    ◆ 手続き④:相続人による買い取りも可能

    限定承認の任意売却では、相続人自身が不動産を買い取ることも可能です。

    例えば:

    • 調布市の実家を相続人の長男が住み続けたい
    • 稲城市の土地を兄弟で 2:1 の割合で出資して買い取りたい
    • 府中市の祖父の家を取り壊して新築したい

    こうした事例は実務でもよく見かけます。ただしここでも鑑定評価や複数査定による価格の妥当性が必須。
    「身内だから安くしておいた」は絶対 NG です。

    ◆ 実務的に一番問題になるのは「売却価格の安さ」ではなく…

    限定承認の実務で最もトラブルになりやすいのは、実は価格そのものではなく、
    「手続きの記録が残っていないこと」です。

    • どんな業者に査定を依頼したのか
    • 売却までの流れ
    • なぜその買主に決めたのか
    • 複数の選択肢は検討したか

    ここが抜けていると、債権者に「安売りだ」→「配当計画に不満」という流れにつながります。

    ◆ 限定承認の売却に必要な“理想的資料セット”

    • 不動産鑑定評価書
    • 複数の不動産査定書
    • 売却計画書(売却方法と価格設定の理由)
    • 相続人全員の同意書
    • 債権者への通知文+配当計画案
    • 売買契約書(価格の妥当性説明付き)
    • 手続き全体の記録(業者選定、見積取得の経緯など)

    このセットを残しておけば、後から誰が見ても
    「これはしっかりやっているな」とわかるためトラブルが激減します。

    ◆ まとめ(調布・府中・稲城の相続でとくに重要)

    • 限定承認=競売だけ → 誤解
    • ◎ 任意売却は可能
    • ◎ 適正価格を証明すれば問題なし
    • ◎ 相続人が買い取ることも OK
    • ◎ 債権者保護の手続きが最大のポイント

    限定承認はとても便利な制度ですが、不動産売却を伴う場合は専門知識が必要な手続きでもあります。
    調布・府中・稲城周辺で限定承認を検討している方は、早い段階で専門家に相談することで、
    争いを防ぎ、相続財産を最大限に保全することができます。